自然農の野菜栽培を体験する 〜畝立て

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自然農体験

知り合いの方に、近くの里山地域で、「自然農」に取り組んでいる方がおられます。

今回、その方から、畑の一画を貸していただけることになりました。
私自身は、これまで農業とは全く関わりもなく、家庭菜園でさえもやったことがないのですが、せっかくの機会なので、自然農での野菜栽培を体験してみようと思います。

今回は、貸していただいた区画に作物を植えるのに先立ち、「畝立て」を行いました。

とは言っても、そもそも「畝ってなに?」というぐらい、本当に何もわからないので、これらの書籍を参考にさせていただきました。



自然農について

「自然農法」や「自然栽培」という言葉は、さまざまな使われ方がされており、正式に定義されている用語ではないようです。

そんな中で、私なりに大雑把に解釈したところによると、「自然農」とは、「自然界の生態系が元々持っている仕組みや働きを活かした」作物の栽培方法です。
自然界に元々備わっている摂理を活かすため、生態系を壊さないよう、土壌や作物に、できるだけ手を加えないようにする農法になります。

具体的には、「耕さない」、「肥料・農薬を用いない」、「草や虫を敵としない」(川口由一氏が提唱)を原則とし、広く知られている、一般的な「無農薬栽培」や「有機栽培」とは異なるようです。

ただし、自然の摂理を活かすとは言っても、「何もしない」という訳ではなく、自然を損なわない範囲で、人が環境を整えていく必要があります。
人の手が全く入らず、放置されている山が荒廃しているのに対し、ある程度の手入れがされた里山の方が、生態系が豊かに循環しているのと同様です。
化学肥料などは与えない一方、稲わら、もみ殻、米糠など、田畑から出るものは、田畑に戻して循環させます。

なお、ここでは、「××はダメ!」などと、あまりに厳格には定義せず、上記のような概念を把握した上で、「ゆるーく」取り組んでいくこととしています。

畝立てについて

作物を植えるエリアを準備することを、「畝立て」と言います。

上記の書籍に記載されている「1m2自然菜園」のやり方を参考にして、畝立てを行っていくことにします。
1m×1mの大きさで、畑にするエリアを決め、その周囲に通路を確保するような形になります。

なお、自然農の場合は、いったん畝立てを行ったら、壊したりせず、修復しながら、何年も使い続けるそうです。

草を刈る

最初に、畑にするエリア、およびその周囲の通路になるエリアの草を刈っていきます。

貸していただいた区画には、このように、たくさんの草が生えています。
休耕地などで、このように草が繁っている土地は、自然農には最適だそうです。

土の状態によって、生える草も変わってくるようですが、現在の土がどうなのか、私には全く判断がつきません。

畑にするエリアの草を、カマで刈っていきます。根の付け根あたりで切り、刈った草はエリアの外に置いておきます。

草の根を切る

草を刈り取った後の畑に、クワやカマを差し込んで、土の中に残った根を切っていきます。
その際、石や、太い草の根は取り除きます。

耕す訳ではないので、土をなるべくひっくり返さないようにします。

今回は、クワが入らないぐらい土が固いところもあり、本当にこれで野菜が育つのか不安ではありますが、耕さない方針なので、このまま進めます。

通路の土を掘る

1m×1mのエリアが畑になり、その外側が通路になります。
その通路のエリアの土をスコップで掘り、掘った土は畑のエリアに盛っていきます。

土を盛った後は、スコップやクワを差し込んで、土を馴染ませていきます。
その後、土の表面を平らにならし、しっかり押さえます。土がフカフカの状態だと乾燥しやすく、作物が育ちにくいそうです。

草をかぶせる

土が乾燥しないように、先ほど刈り取った草を、畑にかぶせておきます。

この方法を「草マルチ」と呼ぶそうです。
土の中に草の根があることで、水はけ、水もちのよい、野菜がよく育つ土になります。
その根を抜かず、地上部だけを刈り取って、植えた作物の周囲に敷くことで、草の生育は抑えられ、保湿、保温、防暑の効果も得られます。
また、草をかぶせておくことで、その下が微生物や虫のすみかになり、土が豊かになっていくそうです。

まとめ

できあがりはこんな感じです。

1m2の区画ですが、農作業がはじめてということもあり、作業には3時間近くかかり、結構大変な作業でした。

なお、今回は、一度作った畝を、何年も使い続けることになるとは知らずに、初めてだからと、結構雑に作ってしまいました。

長い期間、使い続けるなら、もう少し丁寧に作ればよかったと、少し反省しています。
今後も少しずつ、手直ししていきたいと思います。

2020/5/4追記

せっかくなので、少し手直しをしました。
ちょっとはましになったのではないかと思います。

近日中に、何かの苗を植える予定です。